設定画面の各項目を説明します。
●一般タブ: 動作に関する設定です。

PDFのバージョン: 互換性のある形式として、「PDF 1.7(Acrobat 8.x以上に対応) 」、「PDF 1.6(Acrobat 7.x以上に対応) 」、「PDF 1.5(Acrobat 6.x以上に対応) ※高圧縮が可能」、「PDF 1.4(Acrobat 5.x以上に対応)」、が選択できます。
※PDFファイルを閲覧する人が、古いバージョンの「Acrobat Reader」を使用している可能性がある場合は、「PDF 1.4(Acrobat 5.x以上に対応)」を選択してください。
Web表示用に最適化: Webの表示用に最適化(ページ単位でダウンロードされるなど)します。
作成後にPDFを開く: PDFファイルの作成が完了後、Adobe ReaderなどPDFファイルに関連付けされているアプリケーションを起動し、PDFファイルを開きます。
文中のURLをリンクに変換: PDFファイルを作成する元ファイルの文中にあるURLに、自動的にリンクをつけることができます。
※URLが途中で改行されている場合には対応していません。
同名のファイルがある場合の処理: PDFファイル作成時に、すでに同じ名前のファイル名がある場合の処理方法を選択することができます。
保存先の設定: PDF作成時に指定させるか、または保存先を設定することができます。
●圧縮タブ: 画像の圧縮に関する設定です。

圧縮設定: 圧縮する設定を選択します。
画質重視: 画質を重視した設定です。
標準: バランスの取れた標準の設定です。
ファイルサイズ重視: ファイルサイズが少なくなるようにした設定です。
カスタム設定: カスタム設定を選択し[詳細設定]をクリックすると、詳細な設定ができます。

画像: 画像の種類です。[カラー][グレースケール][白黒]のそれぞれで画像の設定ができます。
対象解像度: 何dpi以上の画像をダウンサンプリングの対象とするかを指定します。
ダウンサンプリング方式: ダウンサンプリングの方法をそれぞれ指定します。ダウンサンプリング方法は、「バイリニア法」、「ニアレストネイバー法」、「バイキュービック法」の3種類から選択できます。それぞれ、リサンプルした領域の平均の色、中央の色、加重平均による色を使用するものとなります。
※より鮮明な画像にしたい場合は「バイキュービック法」を指定してください。
圧縮後解像度: 圧縮後の解像度を指定します。数字を大きくすると画像はきれいになりますが、ファイルサイズは大きくなります。
圧縮方法: 圧縮方法を指定します。
- オフ: 圧縮しません。
- 自動(JPEG): 各画像について、上記のJPEG(指定した画質)、ZLIB双方の圧縮を行ない、サイズが小さい方の形式を選択します。そのため、処理速度は比較的遅くなります。
写真画像や、スクリーンキャプチャなどの両方の画像を含むファイルで、サイズを小さくしたい場合はこれを選択すると良いでしょう。
- JPEG: ファイルサイズに関係なく画質を優先する、画質を落としてファイルサイズを小さくする、といった選択ができます。写真などが含まれるデータの場合、これを選択すると良いでしょう。
- ZIP: 色彩の移行がはっきりしている表、グラフィック、グラフなどで選択すると良いでしょう。
テキストとラインアートの圧縮: PDFファイル内のテキストやグラフィック部分に対応するデータをZIP圧縮するか否かを指定します。通常、チェックをつけておきます。
ASCIIフォーマットで出力する: 画像データ、あるいは圧縮されたテキストなどのPDFファイル内のバイナリデータ部をASCIIフォーマットで出力します。通常はチェックをはずして使用してください。
高圧縮を使用する: PDF 1.5以降の場合有効です。PDF 1.5の機能を使用して圧縮率を改善し、ファイルサイズを縮小します。
●フォントタブ: 同一フォントが存在しない環境でも同じフォントで表示するための設定です。

「文書内の全てのフォントを埋め込む」か「埋め込むフォントを選択する」のいずれかを選択します。
PDFファイルにフォントを埋め込んでおくことにより、埋め込んだフォントの分だけファイルサイズは大きくなりますが、使用されているフォントが存在しない環境でも、フォントが存在する環境と同じ書体で表示できるようになります。
文書中の全てのフォントを埋め込む: こちらを選択した場合、ファイル内で使用されているすべてのフォントが埋め込まれます。
選択して埋め込む: こちらを指定した場合、フォント一覧には、お使いのWindowsシステムにインストールされているフォントが表示されます。ここから埋め込みを行なうフォントを選択して右矢印のボタンをクリックしてください。右側の埋め込むフォント欄にそのフォントが表示され、作成するファイル内にそのフォントが使用されていた場合、埋め込みが行なわれます。
※フォント名の先頭に★マークがあるフォントは、フォントメーカーが埋め込みを禁止しているフォントで、そのフォントは埋め込みはできません。
埋め込みができなかったときの処理: PDFの出力をキャンセルする: 埋め込みができなかったフォントがあった場合、PDFファイルの作成を中止します。
そのフォントは埋め込まずにPDFを出力する: 埋め込みができなかったフォントがあった場合、そのフォントの埋め込みを行なわずにPDFファイルの作成を続行します。
欧文基本14フォントも埋め込む: PDFファイルには標準14フォントと呼ばれる、埋め込みをしていない場合でも、各種ビューアアプリケーションでフォントの有無にかかわらず正しく表示されるType1フォントがあります。これらのフォントが作成するPDFファイル内に存在した場合、指定にかかわらず、通常は埋め込み処理は行ないませんが、これらのフォントも埋め込みを行なう場合は、このチェックボックスをチェックしてください。
Windows XP ではこれらのフォントは添付されておりませんので、通常のご使用では、このチェックボックスはOFFのままでかまいません。
●セキュリティタブ: 閲覧、編集に関するパスワード、権限などに関する設定です。

※権限設定については、PDFファイルを使用するアプリケーションによっては無視される場合もあります。
暗号化レベル: 暗号化レベルを設定することができます。
- 128bit RC4 (Adobe Reader 5x以上):Adobe Reader 5x以上で読むことができます。
- 128bit RC4 (Adobe Reader 6x以上):Adobe Reader 6x以上で読むことができます。
- 128bit AES (Adobe Reader 7x以上):Adobe Reader 7x以上で読むことができます。
- 256bit AES (Adobe Reader 9x以上):Adobe Reader 9x以上で読むことができます。※いきなりPDF Ver.2を最新版にアップデートすることで利用可能
※読み手が使用するPDFリーダーが、設定した暗号化レベルに対応していない場合、ファイルを開けず読めなくなるのでご注意ください。
閲覧用パスワードを設定する: PDFファイルに閲覧制限をすることができます。
閲覧用パスワードを指定して作成したPDFファイルは、PDFファイルを開く時にパスワードの問合せダイアログが表示され、閲覧用パスワードを入力しないと閲覧することができないPDFファイルとなります。
指定する場合は先頭のチェックボックスをチェックし、半角の英数字、記号などで32文字までのパスワードを入力してください。
編集用パスワードを設定する: 印刷や修正を制限したい場合、編集用パスワードを指定し、下部の「権限」欄で必要な設定を行なってください。また、このパスワードを指定することで、権限の設定の変更にパスワード入力が必要となり、変更を制限できます。
指定する場合は先頭のチェックボックスをチェックし、半角の英数字、記号などで32文字までのパスワードを入力してください。
なお、閲覧用と編集用のパスワードには、同じパスワードは指定できません。
[権限]
編集用パスワードにチェックを入れた時に設定する項目です。
印刷を許可: PDFファイルの印刷品質を指定します。
変更を許可: PDFファイルの編集操作に対する許可を設定します。
- 許可しない: 署名の追加、フォームフィールドへの入力などを含むすべての変更を禁止します。
- ページの作成、挿入、削除および回転: ページの挿入、削除、および回転、しおりとサムネールの作成が許可されます。
- フォームフィールドに書き込みと署名フィールドにサイン: フォームフィールドの入力と署名が許可されます。
- 注釈を追加、フォームフィールドに書き込みおよびと署名フィールドにサイン: 注釈の追加、およびフォームフィールドの入力と署名が許可されます。
- ページ抽出以外の全操作: ページの抽出以外の変更が許可されます。
テキスト、画像、などのコピーを有効にする: PDF文書の内容を選択してコピーができるPDFファイルを作成します。
スクリーンリーダーデバイスのテキストアクセスを許可する: スクリーンリーダーを使用して読み取りができるPDFファイルを出力します
●すかしタブ: すかしに関する設定です。

PDFファイルの各ページに「すかし」として、画像、または、テキストのいずれかを挿入することができます。
[すかしを設定する]
すかしを設定する場合にチェックを入れます。
[すかしの指定]
画像の透かしを挿入する場合: 「図を指定する」を選択し、[図の選択]ボタンをクリックして表示されるダイアログから、画像ファイルを指定してください。
テキストの透かしを挿入する場合: 「文字を指定する」を選択してください。文字列、フォント、サイズ、色を指定します。文字列に角度を付けたい場合は、[角度]を指定してください。
すかしの配置: すかしの位置を指定することができます。
すかしの順序: 挿入する透かしを本文の最前面(本文より手前)に置くか、本文の最背面(本文の奥)に置くかを指定します。
透明度: 挿入する透かしの透明度を設定します。
●開き方タブ: PDFファイルを開いた時に、どのように表示されるかの設定です。

[ページレイアウト]
ページの配置を指定します。
PDF表示ソフトの指定に従う: PDF表示ソフトの設定に従います。
レイアウトを指定する: レイアウトを指定します。
- 単一ページ: 1度に文書の1ページ分を表示します。
- 連続ページ: ページを縦に連続して表示します。
- 連続見開きページ: 2ページを横に並べ、縦に連続して表示します。
[ページ]
綴じ方: 「左から右」とするか「右から左」とするかを指定します。
ナビゲーションの状態: ファイルを開いた時にしおりやサムネールの表示を指定します。指定なしの場合は、使用するPDFビューアの設定で開きます。
ズーム: ページをどのように表示するかを指定します。[全体][幅に合わせる][高さに合わせる]から選択します。指定なしの場合は、使用するPDFビューアの設定で開きます。
始めに開くページ: ファイルを開いた場合に表示するページを指定します。指定したページが存在しない場合、先頭ページとなります。
[ビューア画面の構成]
PDF表示時の画面設定 全画面表示: 文書ウィンドウを最大化します。メニューバー、ツールバー、ウィンドウコントロールは表示されません。
タイトルバーに“情報”で設定したタイトルを表示する。: タイトルバーに「情報」タブで設定したタイトルが表示されます。これを指定しない場合、ファイル名が表示されます。
ツールバーを隠す: ツールバーを表示しないように設定します。
メニューバーを隠す: メニューバーを表示しないように設定します。
ウィンドウコントロールを隠す: スクロールバーなどのウィンドウコントロールを表示しないように設定します。
ウィンドウをページサイズに合わせる: 開いたページに合わせて、文書ウィンドウのサイズが調整されるように設定します。
ウィンドウを画面の中央にする: ウィンドウが画面領域の中央に配置されるように設定します。
●情報タブ: PDFファイルに格納する文書情報として、タイトル、サブタイトル、作成者、キーワードを指定することができます。

Microsoft Office など、同様の情報を持つファイルがありますが、これらの情報をPDFファイルに設定するには、「いきなりPDF Ver.2」上で情報を入力する必要があります。
[PDF情報]
設定ファイルの内容に関する説明を付けることができます。この内容は、印刷設定ダイアログで設定を選択した時に表示されます。
なお、コメントの内容は出力するPDFファイルには影響を与えません。