悪用されない、データ消去術

機密書類、個人情報、人に知られたくないファイルを捨てる際には、注意が必要です。
なぜなら、ゴミ箱を削除しても、ハードディスクをフォーマットしても、
削除したデータは復元されるおそれがあるからです。


そのデータ、実は消えていません!

通常の「削除」をしても、データそのものは消えません。
Windowsがデータとして認識するのに必要な印をはずすだけです。
本質部分であるデータそのものはHD上に残ったままで、フォーマットしても同様の場合があります。
誤って削除したファイルを復元するソフトが、データを元通りにできるのはそのためです。
さらに、残ったデータを他のデータで上書きした場合でも、残留磁気と呼ばれる痕跡が残るため、安全にデータを消去するには、専用の消去ソフトが必要です。


消去の仕組み

復元できないための消去とは、無意味なデータを何重にも上書きして、元のデータをわからないようにしてしまうことです。
例えば、世界最高レベルと言われ、多くの消去ソフトが採用している「ピーターグートマン方式」では、消去するデータのHD上のセクタにランダムな値や特別な値含め、合計35回も書込みます。
なぜ、ここまで徹底的に上書きするのかと言えば、1回~数回上書きされたデータでは、磁気メディアから残留磁気を読み取る磁気力顕微鏡という装置で読み取られる可能性があるためです。
「ピーターグートマン方式」はそのために生まれたアルゴリズムです。


消去ソフトは用途別に、大きく2つのタイプがあります。


ファイルを捨てる時のためのファイル消去ソフト

言わばシュレッダーのように、日常的に重要な書類を消去する時に使うのがファイル消去ソフト。
パソコンを起動する時にログオン・パスワードが設定してあっても、HDをはずして、別のパソコンにつなげれば中が見えるので、必需品と言えます。


下記は「スグレモシュレッダー」の画面。
ゴミ箱にファイルやフォルダを捨てるのとまったく同じ操作で、「ピーターグートマン方式」を使って消去できます。


「スグレモ シュレッダー」製品ページ・動作環境


パソコンを捨てる時のためのドライブ消去ソフト

パソコンを捨てたり譲渡する時、レンタルパソコンの返却時などに使いたいのが、ドライブ丸ごとを消去できるタイプ。
Windowsの入っているシステムドライブを消去できます。Cドライブにファイルを保存していなくても、システムドライブには各種の履歴情報などが多く保存されているため、安全のためには消去が必要です。


下記は「SOURCENEXTstyle ドライブクリーナー」の画面。
インストールしてもCDから立ち上げても使えます。インストールしておくと、外付けドライブやUSBメモリ、SDカードなどを消去する時に便利です。
インストールした製品でCドライブを消去する際は、プログラムとウイザードで指定した指示がメモリに保存され、再起動時に実行されます。
消去完了の直前に履歴情報をUSBメモリやフロッピーなどに保存することもできます。

消去対象キャプチャ

「SOURCENEXTstyle ドライブクリーナー」製品ページ・動作環境


「SOURCENEXTstyle ドライブクリーナー」は下記の製品にも収録されています

「SOURCENEXTstyle ドライブクリーナー」収録製品

「クイックイメージ」

先進のシステムバックアップソフト「クイックイメージ」は、パソコン丸ごと移植することもできるため、古い方のパソコンの処分を考慮して「ドライブクリーナー」を収録しています。
さらに、ファイルバックアップソフト「マカセル自動バックアップ」も収録。

「クイックイメージ」製品ページ・動作環境


「マカセル引越」

パソコンの引越ソフト「マカセル引越」は、新しいパソコンへデータや設定を簡単に引越できます。引越時に古いパソコンを捨てることにも配慮して「ドライブクリーナー」を収録しています。

「マカセル引越」製品ページ・動作環境