ウィニー(Winny)による情報漏えいについて(2006/03/20)

最近ファイル交換ソフト・Winnyを介して感染したウイルスにより、個人情報が漏えいする事件が相次いでいますので、解説ページをご用意しました。Winnyなどのファイル交換ソフトを使っていない方は、感染の危険性は低く、情報が漏えいする心配はありません。

Q. ウィニー(Winny)って何?
A. ファイル交換ソフトの一種です。
ファイル交換(P2P)ソフトとは、インターネット上のコンピュータ間でファイルを共有するソフト。Winnyはネット上や一部の雑誌などを通じて配布され、プログラムの性格上、著作権侵害や違法な情報流通に使われることも多く、2004年5月にプログラム開発者が著作権法違反ほう助容疑で逮捕されて、話題になりました。
Q. Winnyで情報漏えいするってどういうこと?
A. Winnyユーザーのファイルが、ウイルスの仕業により、Winny上の公開フォルダに無断で公開されることです。
Winnyでのファイル交換を通じて感染するAntinnyというワームの仕業により、デスクトップのファイルやデスクトップ画像などが、ユーザーに無断でWinnyの公開フォルダにアップされます。Winnyを使っていた私物のパソコンに、業務上の重要なファイルを保存していたため、個人情報や機密情報が流出しました。しかも、同様な事件が相次いだため、大きなニュースになりました。
Q. Winnyを使っていなければ大丈夫?
A. はい、Winnyを使っていなければ、漏えいしません。
Antinny(アンティニー)は、Winnyを通じてばらまかれ、Winnyを通じて感染したパソコン内の情報を公開するウイルスです。よって、Winnyを使っていなければ漏えいしませんが、中には悪意あるユーザーが、Anttinyをメールの添付ファイルとして送信したり、ホームページ上に仕込んでいることがありますのでご注意ください。
Q. Winnyを知らない間にインストールされてしまう心配は?
A. ありません。
Winny自体はウイルスではありません。ご自身でWinnyのプログラムを入手して実行しない限り、勝手にインストールされることはありません。
しかし、ご家族で共有してパソコンをお使いの場合には、知らずにインストールされていることも考えられます。まず、ご家族にご確認ください。それでも気になる方は、こちらから確認方法をご覧ください。
Q. Winny以外のファイル交換ソフトなら大丈夫?
A. いいえ、同様の危険があります。
不特定多数のユーザーがファイルをやり取りするネットワークのため、同様の危険は常にあります。
Q. Winnyを削除すれば情報漏えいはしない?
A. はい、それが一番確実な防衛策です。
AntinnyはWinnyユーザーを狙ったもので、Winnyが使う公開フォルダにアップするため、Winnyを削除すればフォルダにアップできなくなるので安全です。
Q. 「ウイルスセキュリティ」は、Winnyがインストールされていることを検知して自動でアンインストールする機能はある?
A. いいえ、ありません。
Winny自体はウイルスではなく、また知らないうちにインストールされる心配もないため、現段階では検知・削除機能は持たせていません。
Q. もっと怖いウイルスがある?
A. はい、ハードディスクの全内容を公開するウイルスも存在します。
通称「山田オルタナティブ」、「Exponny」と呼ばれるワームは、ユーザーに無断で全ハードディスクの中身を公開します。現時点では、感染経路は、ファイル交換ソフトによることがほとんどで、かかりやすさは「低」です。
「ウイルスセキュリティ」はすでに対応済みですので、ご安心ください。
Q. 「ウイルスセキュリティ」はAntinnyに対応しているか?
A. はい、「W32.Antinny」などとして検出します。
しかし、新種や亜種が発生した際には、早急に対応が行なえない場合がありますので、十分にご注意ください。